みんなは朝霧JAMにいた。
わたしは今年、なんとなくぐずぐずしていて、朝霧という選択が出来なかった。
結論を言うと、素晴らしいライブをみました。
朝から、朝霧の天気を想い、みんなの様子を思い、そこにいることができない自分を残念に感じたりもしたけれど、わたしはその日、野音にいて、envyとtoeという2つのバンドの素晴らしいライブを体験することが出来て幸せでした。
envyは、去年のARABAKI以来、と思っていたけど、5月のブッチャーズトリビュートライブ以来だったね。その時は本当に少しか聴けなかったけれど。
野音の風に吹かれながら、座って聴いていた。友達も少し体調が悪く座ってみていたんだけど、途中で立ち上がり「ビールを買ってくる」と言って立ち去った。その直後だった。
「吉村さんに」と言って、「時は終わる」の演奏が始まったんだ。
一瞬、周りが静かになり、スローモーションになった。
わたしは思わず立ち上がる。
音が、世界がぐんぐんと自分の中に入ってくる。ブッチャーズの楽曲ということもあったと思うけど、自分の目線が少し高くなるだけで、こんなにも感じ方が違うのだと思った。空にいる吉村さんのためへの楽曲を、野音にいるみんなでシェアさせていただきました。そこからのenvyはめちゃくちゃ良かった。えぐられたし、最後の終わりの瞬間は鳥肌がたった。終わったときは友達と一緒に「かっこいい!」とずっと叫んでいました。
toeも、あの時以来だ。
去年の6月、ライブとか全然みれなくなった時に、唯一持ってたチケットが、変わるものと変わらぬものvol.7、ブルーハーブとのtoeのライブだった。何を言ったか、吉村さんのことを話していた。そんなことを思い出していたら、SEが始まる。ドラムソロから、ドラムが2人になるという初めてみる演出のスタート。息をするのを忘れてしまう程の演奏。後ろのほうだったので、もう少し爆音で聴きたかったのだけど、toeは最初から最後まで立ってみていた。初めて野音でみたけれど、外の空気と混ざり合う音の塊はとても気持ちの良いもので、あっというまに本編が終わりました。早い。
アンコールでザキさんのMC
「おれらけっこう人気あるね」
「いまはこうしてけっこうな人たちが来てくれているけれど、突然こなくなったりもするやん。それはtoeの音楽が変わったとかじゃなくて、自分たちの環境の変化だったり、toeの着こなしが気にくわんとかだったり…靴下の色が嫌だとか」
うろ覚えだけど、そんな感じのMCだったと思う。
最後にグッドバイ
一曲だけやって立ち去る。アンコールまで含めて完璧なライブだった。toeは自分の状況がかなり反映されてしまうのだけど、今まで見た中で1番良かったと思う。
変わるものと変わらぬもの、私にとって変わるものは形あるものと時間の経過。お気に入りのバッグだったり季節だったり環境だったり。
変わらぬものは、何かを想う強い気持ちな気がする。
音楽を好きだという気持ちだったり、もう一度、吉村さんに逢いたいのだという思いだったり。
変わらぬものはそんなにたくさんはないかもしれないけれど、その少しだけのものを大切にしていれば、他がどう変わろうとも自分らしく暮らしていけるのではないかと思えたライブでした。素敵な日比谷の夜でした。
拾ったセットリスト
【envy】
1.先導(w/奥貫薫)
2.擦り切れた踵と繋いだ手
3.左手
4.限りあるもの
5.存在の証明
6.時は終わる(ブッチャーズカバー)
7.デビルマン
8.暖かい部屋
9.さよなら言葉
【toe】
1.1/21
2.after image
3.The Future is Now
4.孤独の発明
5.I dance alone
6.c
7.エソテリック
8.past and language
en:グッドバイ